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 『2014年問題』−Windows XP、Office 2003 サポート終了について−



さて、既にご存知の方も多くいらっしゃるか思いますが、来年、マイクロソフトのWindows XP、Microsoft Office 2003、及びInternet Explorer6に対するサポートが終了いたします。
今回は、今一度、サポートの終了とその影響について要点等を整理してみたいと思います。
未だ、Windows XP/Microsoft Office 2003/Internet Explorer6をご利用の方は、ぜひご参考にしていただければと思います。

■ サポート終了について


1.サポートが終了する対象製品は?


サポートが終了する対象製品は、下記のとおりです。

  • Windows XP(SP3)
  • Windows XP 64Bit版 (SP2)
  • Office 2003(SP3)
  • Internet Explorer 6

2.サポートの終了時期は?


来年、2014年04月09日 (日本時間) をもって、サポート期間が終了いたします。



■ サポート終了の影響について


さて、サポートが終了すると、具体的にどうなるのか気になるところですが、実際に受けられなくなるサポート内容は、下記となります。

  • 仕様変更、新機能のリクエスト
  • セキュリティ更新プログラムの提供
  • セキュリティ関連以外の修正プログラム作成の新規リクエスト
  • 無償サポート (ライセンス、ライセンス プログラムおよび、その他の無償サポートを含む)
  • 有償サポート (インシデント サポート時間制サポート)

上記の中で、特に重要なのは、「セキュリティ更新プログラムの提供」が受けられなくなることです。

「セキュリティ更新プログラム」とは、プログラムの不具合やセキュリティ上の問題点 (脆弱性) を修正するためのプログラムです。

この「セキュリティ更新プログラム」を受けられなくなると、セキュリティ上、及び業務上のさまざまなリスクを抱えることになります。具体的には・・・


1.取引先への影響


「セキュリティ更新プログラム」の提供が受けられないことで、ウイルス感染率が向上する為、下記のようなリスクが考えられます。

  • 悪意のある攻撃者により、気づかない間にウイルスが仕込まれてしまう・・・
  • ウイルスに感染すると、攻撃者により、ある日突然、自社のPCから、取引先にウイルスを送りつけてしまう・・・

上記のとおり、ウイルス攻撃により、自社の情報が漏洩するだけでなく、知らず知らずの間にサイバー攻撃の「踏み台」となって、大事な取引先に多大な被害を与えることも考えられます。

サポート終了後のセキュリティリスク例(標的型攻撃)


2.問題発生時の対応の遅れ


電話やメールによるサポート、関連情報の提供が終了する為、PCトラブル時の原因調査、対応が難しくなります。


3.関連製品のサポート終了


ウイルス定義ファイルや周辺機器のドライバー提供が終了するなど、各メーカーによるサポートが受けられない可能性もあります。
(※一部、例外もあるようなので、詳細は各メーカーにお問合せください。)



■ こんな誤解されてませんか?


昨今、メディアで取り上げられることも多い、ウイルスや不正アクセスによるサイバー攻撃。
にもかかわらず「うちは関係無い」「個人情報は所有していないから大丈夫だ」「ウイルス対策ソフトを入れている」といった考えで、ついつい他人事としてとらえがちではないでしょうか?
もし、下記のようにお考えでしたら、ぜひご注意ください。


【誤解@】:サポートが終了しても、まだまだ使えるから大丈夫。


確かに、サポートが終了したからといって、WindowsXP等が利用できなくなるわけではありません。
但し、「セキュリティ更新プログラム」の提供が終了しますので、脆弱性が高まることで、悪意の攻撃者の対象となります。
したがって、ネットワークに接続しての利用は非常に危険な状態となります。

では、ネットワークから切り離し、完全隔離して使用すれば安全では?と考える方もいらっしゃるかと思います。
確かに、完全なスタンドアロンで利用すればネットワーク経由のウイルスからの攻撃にさらされる心配はありません。

しかし、これでも完璧な安全を確保したとはいいきれません。データのやり取りのために使うUSBメモリなどの外部メディア経由でウイルスが侵入する危険は依然として残ります。


【誤解A】:漏洩しても困るような機密情報がないから大丈夫。


メールのアドレス帳にある取引先のメールアドレス等も重要な機密情報です。
また、自社のPCが「踏み台」となって、取引先に勝手にウイルスを送りつけることも考えられます。
機密情報がないからといって、安心することはできません。


【誤解B】:ウイルス対策ソフトが入っているから大丈夫。


ウイルスやスパイウェアなどの悪質なプログラムは、日々深刻化しており、攻撃手法も変化を続けています。
これらの脅威に対応するためには、多角的な防御策が必要となります。
必ずしもウイルス対策ソフトだけで十分とは言えません。



■ WindowsXPを利用しているユーザはどうすればよいか?


1.最新PCの入替えか? OSのアップグレードか?


基本的には、Windows XPからWindows8への移行をご検討していただくことになりますが、現状のPCで、そのままOSのみアップグレードする方法も考えられます。

しかしながら、WindowsXPとWindows8が動作する推奨スペックは下記表のとおり、大きく異なっております。

【Windows XP と Windows 8 の推奨スペック】
Windows XP Windows 8
発売日 2001 年 11 月 2012 年 10 月
推奨 CPU 300 MHz以上のプロセッサ 1 GHz 以上のプロセッサ
(PAE、NX、SSE2 をサポート)
推奨メモリ 128 MB 以上 1 GB 以上(32 ビット)
2 GB 以上(64 ビット)
推奨ハードディスク 1.5 GB 以上の空き容量 16 GB 以上(32 ビット)
20 GB 以上(64 ビット)
推奨グラフィック 特になし Microsoft DirectX 9 グラフィックス デバイス
(WDDM ドライバー付き)


したがって、今までのPC環境において、WindwpsXPからOSのみアップグレードしたとしても、Windows8が動作するスペックとしては非常に厳しい環境となり、快適に動作しない可能性があります。

PCを取り巻く環境は劇的に変化しており、作業効率が格段に上がり、大量のメモリを搭載できるようになりました。大容量のハードディスクも当たり前になり、通信速度も圧倒的に高速化しています。

また、現在のビジネスにおいては、PCのパワーを必要とするタスク・作業が増大しており、以前のPCより明らかにより高いパフォーマンスが必要とされています。

最新の PC環境を快適に、また、より効率且つ安定的にご活用いただくためにも、ぜひ最新のPCへの移行をご検討することをお勧めいたします。


2.移行すべきOSは、Windows7か?Windows8か?


Windows XPからの移行先OSとして候補となるOSは、Windows8以外では、Windows7も考えられます。
リリースからある程度年月が経ち、安定感のあるWindows7か?
それともタッチパネル機能や強化されたセキュリティ機能などを搭載した最新のWindows8にすべきか?
企業規模や社内の業務、ニーズに合わせて選択したいものです。

Windows7 Or Windows8



3.移行計画は、ぜひ今からご準備を!


WindowsXPからの具体的な移行作業は、OSのインストールだけではなく、データ移行、アプリケーションの動作検証や互換性の確認など準備作業も多岐に渡ります。

保有するPCの台数、使用しているアプリケーションの数が増えればそれだけ負担も増えます。

また、使える予算や移行担当者の人的リソースなど、各社の状況により、移行方法の選択肢も変わってきます。

サポート終了まで、既に1年をきりました。移行完了までには予想以上に工数・時間がかかります。
自社の予算と、準備にかける時間や人員を考慮して最適な移行計画・方法を、ぜひ今からご検討することをお勧めいたします。



尚、【Windows XP、Office 2003サポート終了】に関して、より詳細な情報、及び最新情報に関しては、下記マイクロソフト社のホームページにてご確認ください。

⇒ http://www.microsoft.com/ja-jp/windows/lifecycle/xp_eos.aspx?WT.mc_id=13_cm_wi_eos





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